11月4日
生きていれば32歳でしょうか。毎年、この季節になると冬が好きだといっていたことを思い出します。
新しい元号が綺麗だといったまま、それを迎えぬままにあなたは生を終えました。聞いたときには、悲しさより安心した気持ちが大きかったと記憶しています。
この世にあなたがもういないのだと自覚したときには、どうしようもなくやるせ無い気持ちがこみ上げてきました。
だけど、あなたがもうこの世に柵などなく、苦しむことがないのは心から嬉しかった。
あなたがいつか幸せだったんだと聞けるまでは生きていようと思っています。
あなたの音楽がいつも私をこの世に止まらせてくれていました。
あなたの音楽を新しく聴くことはできないけれど、あなたはようやく永遠になれたのだと思うとこれでよかったんだと自分自身に言い聞かせるしかありません。
まだあなたと顔を合わせて話すことができた頃、あなたに夢を語ったことを覚えています。
「いつか、あなたたちの音楽を流すバーを作ろうと思っている。いつか来て欲しい。」
「待っている。必ずいく。」
おそらく、絶対に叶わない約束を。
「センスがすごいのはどう培ったのか。」
「感動に先立たんとするセンスほど悲しいものはない。」
この言葉を胸に抱えている。
人を救いたい、自分自身の声で気持ちを届けたい。あなたの気持ちがようやくわかる年齢になりました。
私はあなたのことをきっとずっと覚えています。そこから、私が見えたらまた会いましょう。
Wowakaさんへ愛を込めて。